【独自の魅力がない】
映画館で見るほどのものじゃないですね。
NYをはじめ、ドイツ、フランス、イタリア、果てはイスタンブールと世界各地を忙しく飛び回り、一応事件の鍵は?という興味はあるから最後まで何とか見ましたけれども、これといった「売り」がない。犯罪映画にありがちな巨悪の設定、捜査官が抱えるトラウマ、警察内部の問題、などなど、どれをとっても目新しくありません。どこかで見たようなお話やシーンのつぎはぎです。旧東ドイツの将軍も、なんかとってつけたみたい。こういう設定の人物でやるならもっと奥まで描かないと。
掲示板でも指摘されていますけど、最初に殺される刑事の死因が、結局不明なまま。途中の展開にも説明不足のところがある。脚本がお粗末ということですね。アメリカやヨーロッパ各地でロケをやっている間に最初のあたりを忘れてしまったのかな。
俳優の魅力も希薄ですね。ナオミ・ワッツってこんなに色気のない女優だったっけ、と首をひねることしきり。主役を張るだけのオーラがまるでない。クライブ・オーウェンも、傷ついた一匹狼のイメージにはもう一つ。今回この映画を見ていて、彼って役所広司に似てるかな、と思いました。
しいていいところを挙げると、ホテル内の撃ち合いくらいかな。
DVDでたくさん、ということでこの点数。