1935年ともなると、小津作品のスタイルはほとんど確固たるものになっていると言えるし、ショットも冴え渡っているけど、これだけインタータイトルが多い作品を見ると、やっぱりどうしてサイレントに拘っていた…
>>続きを読む戦前東京下町の工場街。子連れ放浪生活の喜八と、同じ境遇の母娘の人情味溢れる交流が描かれる。
ネオレアリズモらしからぬ哀愁、自首する喜八の背景に上がる花火、原っぱに座る親子を望遠で捉えた情景、貧乏親…
宿無し、職なしの父子の職探し。
小津安二郎にしては珍しく台詞で物語が進行されていく印象。
無声映画だからだろうか。
父は漸く職を得たが貧する親娘のために身を投げ打つ、というストーリーに捻りは感じ…
野良犬を捕まえて金にしたり息子にお酌してもらってエア酒飲みしたり、切ない音楽も相まって貧困が断腸すぎる前半。そして、我が子のためなら未だしも人の子のために盗みを働いてしまう喜八の後ろ姿は「これぞ人情…
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なんだかすごい惨めな気持ちになった。
お金って大事ですね……悲しい……って始終そんな感じだった
いつもセットが豪華な小津が、こんな少人数の衣装ボロボロの小道具は帽子一つ(しかも子供俳優がそれを…
小津安二郎監督、1935年のサイレント作品。妻に逃げられ、宿なし金なしの喜八(坂本武)は2人の幼い息子を連れて職探しをする毎日。そんな時、同じく宿なしで職を探す母娘に出会う。母役のおたかを演じるのは…
>>続きを読む『その夜の妻』『非常線の女』の表現主義的でノワールな道具立てや目を見張るようなショットの連続、『東京の合唱』『生れてはみたけれど』の生の暴力性をも孕んだ豊かな子ども描写や飄然とどこか乾いていながらも…
>>続きを読む松竹株式会社