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ウエスト・サイド物語のpikaのレビュー・感想・評価

ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)
3.0
ミュージカル自体元々興味がなく、「ロミオとジュリエット」も恋愛ドラマもストリートの舞台も好みじゃないので超有名作だけど見てなかった。スピルバーグがリメイクしなければ永遠に見ることはなかっただろう。
オープニングが長くてビビった。永遠にこのままなのか、これはなんなのかぐるぐると思考の渦に飲み込まれた笑。序盤、全く喋らずダンスと掛け声だけで進むから最後まで台詞はなく歌だけで進行するのかと思った。ジェッツとシャークスが文字で表現されてるのいい。
歌とダンスは凄い。全身のびのびと使ったダンスやあちこちよじ登る身体技術に惚れ惚れ。セットや小物を使った演出や、ほぼ固定で撮るカメラなど、舞台のミュージカルをそのまま撮った感が強い。役者以外はぼやかした効果とか映画ならではの技術を使っているけど、むしろ演出で見せて欲しいなと思った。
ベルナルドとドクが良かった。ドクに若干のレイフ・ファインズぽさあり。
シンプルかつストレートな話で、不良たちの行き場のないうんたらとか人種問題の憎しみとかそういうのもストレートに投げかけてくる。単に「ロミオとジュリエット」を下敷きにしただけに留まらない部分があって良かった。

歌やダンスが終わった後に息を切らしてるところまで映してるの、「ラ・ラ・ランド」でもそういう部分があったなーと。ミュージカルに造詣がないのでわからないけど、あれはどういう効果なのか。はぁはぁしながら台詞を喋っていて、歌って踊ることは物語の表現ではなく、地続きの世界なのかな。
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