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ウエスト・サイド物語のNTKのレビュー・感想・評価

ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)
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中盤のプエルトリコ移民とアメリカ人として生きることへの自身のルーツを歌う相反するシャークスの「America」、社会病質で世間の鼻つまみ者の烙印を押されるジェッツの「Gee, Officer Krupkeのシーンは対立する2グループが抱えている問題を対のように表す名シーンだな〜と、見ているだけで楽しいダンスと美しい歌声がアメリカの抱える移民差別(階級)問題と社会病質者に落とされる子供たちの問題を浮き彫りにするという凄技を見た…
華やかでダイナミックなダンスと歌が深い深い(社会)人間ドラマを生き生きと表現しているの、本当に凄まじい…

ミュージカルパートは全て最高なんだけど、中でも推しキャラなのがAnybodys…自身を「男の子」として認めて仲間に入れてもらいたい気持ちを持っているけれど、ジェッツのメンバーには入れてもらえないまま「女らしくしろ」「スカートでも履け」と言われ除け者にされるままのシーンがずっと続くのヤキモキしていた所で、後編にやっっっっっっっと「相棒」と呼んで認めてもらえたシーンで本当にじーんと来てしまった、Anybodysが推しなんです…

ミュージカルだからとハッピーなだけでは終わらず、終盤に向かうにつれての悲壮感がいっそう高まるのがなんとも言えない良さがある
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