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千夜、一夜のQIのレビュー・感想・評価

千夜、一夜(2022年製作の映画)
3.6
“理由が欲しいんです”

田中裕子と尾野真千子の共演を見逃すわけにはいかないということで鑑賞

年間8万人いると言われている失跡者

理由は様々ですが本作は舞台を北陸の漁村にすることで特定失跡者、いわゆる拉致被害者の可能性を含めて描かれています。

30年間待ち続ける女(田中裕子)
2年間で待つことをやめようとする女(尾野真千子)

両極端ともいえる二人の演技がこの作品の一番の見どころ

終盤までは淡々と描かれる二人の状況ですが、その感情が極限に達した際のそれぞれの演技は流石の一言

特に田中裕子のそれは、抑えに抑えた演技のまま、しかし心の内に激しく渦巻く感情を感じさせるだけでなく、それまで理解できなかった彼女の思いを一気に理解させ観るものの心を揺さぶります。

さらに物語の途中から待つ女になった白石加代子の存在感もこれまたスゴイ

そして男性陣

田中裕子への思いの寄せ方がダメダメなwダンカン

尾野真千子のもとから失跡したチョッピリその気持ちが理解できる😅安藤政信

その父親平泉成の抜群の安定感

そして飄々とした演技が持ち味の小倉久寛

この作品はそんな演技派俳優たちの魅力を十分堪能できる作品でした。

p.s.
『川っぺりムコリッタ』に続き、まさかこの作品でもイカをさばくシーンを見ることになるとは…🦑w
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