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ファンタスティック・プラネットのmのレビュー・感想・評価

3.0
人間の在り方、そして傲慢さをまざまざと見せつけられ、その中にアーティスティックさをも感じてしまう作品。

いやレビューが溜まっている笑
時間の使い方が下手くそなくせに、趣味が沢山あるのでこちらに顔を出すのが減り、映画もあまり観れていない。4月はマジで沢山観たい。
そして今作が2020年ラストの作品。

観たいといつか観たいと思いようやく観られた作品。あまり好みではなかった。
何故かと言うと、既視感があったから。今作もそれなりに古い作品なんだけれど、少し藤子・F・不二雄さんを彷彿とさせるストーリーでこの人間の愚かさ・傲慢さは既に痛感させられていた、というのが感想。
まぁ、どちらが先に創ったのかは知らないけど。

またこれは冷酷さを演出したいのか、そういう狙いがあったのかもしれないが、すべてナレーションで作られていて、なんだかドキュメンタリー感があった。強いて言うのであれば、メッセージ性が全面に押し出され過ぎて映画という、追体験の楽しみが奪われている気がする。
起承転結もあまり無く、承転転転とかそういう作りな気が私はして居心地が悪かった。

ただ、やはりこの世界観は唯一無二であり誰にでも創られるものではない。
キリコ、ダリなどシュルレアリスムの世界観を思い起こさせる絵のおかげでより不気味さを醸し出している。ストーリーは追わずに、家の中でただずっと流しておきたいようなアート作品だと思う。
ダイヤモンドを破壊するシーンがお気に入り。

また後世の作品に影響を与えた、というのはひとつ魅力的な点だろう。日本が誇る監督、宮崎駿さんの『風の谷のナウシカ』ジェームズ・キャメロン監督作品『アバター』など、今作に似た点があり、それは素晴らしいこと。

少し期待値を上げ過ぎた気がするけれど、新しい世界観を見ることができた。

ストーリー : ★★☆☆☆
映像 : ★★★★★
設定 : ★★★★☆
メッセージ性 : ★★★☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆
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