ゆう

ファンタスティック・プラネットのゆうのレビュー・感想・評価

3.6
ピーキーなアニメだねえ。当時の映像技術の拙さがむしろ気味の悪さに拍車をかけてて良い。青い肌に赤く大きな眼。気色の悪い生き物たち、耳障りする効果音。全ての造形が悍ましく気持ち悪い、細部の細部に至るまで、心底素晴らしいと思う。

第二次世界大戦が終わり、50年代は終わりなき核開発と冷戦、スプートニクとアポロ月面着陸、科学は行き着くところまで行った、そんな時代感覚、人類の驕りは人類以外の高次生命体に人類自身が支配される娯楽的思考実験に結びついているような。この時代そんな作品がいくつかあるよなあ。

ラストは若干性急なような。ま、野蛮や暴力性という面においてホモ・サピエンスを超える種なんて存在しないだろう。ドラーグ族の技術の割に随分と可愛らしい兵器しか出てこなかったしな。

しかし1956年に家畜人ヤプーが日本で出ていたのは慧眼というか元祖変態の国というか、、、さすがですわ。
ゆう

ゆう