マグ兄

ファンタスティック・プラネットのマグ兄のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしい前衛的芸術映画。
主人公テールの英雄譚
人間と人間を支配する知性を持つ巨人という世界観を、不気味さ、恐ろしさ、そして神秘さとともに、効果的な音楽を用いて幻想的に表現している。まるで、人類誕生の過程で、別の生物が知性を持ってしまったパラレルワールドのようにも感じられる。生殖能力と知性が生み出した食物連鎖の逆転といったところだろう。レシーバーという自分たちの知性の産物が盗まれ破滅に導かれている。知性の恐ろしさ、そして大切さを感じる。勉強せねば!!となる。
私自身この映画を見てて、人間が和平を承諾したことに、大きな違和感を感じた。人間が、物理的には勝てない上に異種の「怖い」相手に対して、勝てる状態で、和平を選ぶはずがない。滅ぼすか、管理(支配)するであろう。ここで意図的に和平を選ばせたことは、戦争経験者である監督(or原作者?)からの平和へのメッセージのように感じられた。
マグ兄

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