(本垢に書くほどでもないことを書く鑑賞メモ用のサブ垢を始めました。そっちでは好き嫌い関係なく、観た映画を思い出してはメモしています。あと、こちらのタイムラインがごちゃごちゃし過ぎてきたので。こちらよりテキトーで口が悪いです。フォローご自由に。ガリガリ亭カリカリhttps://filmarks.com/users/CometComment)
蟻視点から人間を見た怪獣映画ともいえる。
強烈なヴィジュアルのインパクトが特筆されがちだけれど、割と思想も強くて、そのバランス間隔がルネ・ラルーの作家性って感じ。
人間いじめ、人間飼育、人間売却、人間対策、人間抹殺。『猿の惑星』の方が公開が早いとは言え、同時代的な風刺と恐怖が読み取れる。
巨人とか猿とか関係なく、常に支配される側、排斥される側は"踏み潰される"恐怖に苛まれながら、その恐怖政治をサバイブしていくしかない。
クライマックスの異星(異性)間瞑想ビー玉人間婚礼セックスダンスは素晴らしいのだけれど、要は「わたしたちを無差別に殺戮していたやつらは隠れてセックスしていました」という風刺と怒りなわけで。実際のところ、人のことをゴキブリくらいにしか思っていない連中もまた、何万人も殺したところで痛くも痒くもなく、傷ついてる人のことなんか考えもせずに安全圏で道楽放題なわけで。
洒落たオチにしても、平和と共存を願った回答を提示しているわけで。
SF映画として語られることの多い本作だけれど、反戦映画として今観ることに意味があるんじゃないか。と、YouTubeで無料公開されているこのタイミングで、ふと思った。
サウンドデザイン神。アホみたいな音がわんさか。ぴぃーんとか、ぽぴんとか。
生まれて初めて買ったレコードがこの映画のサントラで、特にエンドロールに流れる曲が超かっこいい。