マイ・フェイバリットアニメーションの1本！世界観のクセが凄い！
フランスとチェコスロバキア合作のSFアニメだが、日本人の感性では絶対に描けないビジュアル。
ヒエロニムス=ボスやブリューゲルなどのフランドル派の様なクリーチャーデザイン。
青い身体に丸く紅い目玉の巨人・ドラーグ族。彼らに飼われている未文明な人間。
あるペットの人間が巨人の元から脱走し、野良人間（！）と合流。彼らは知恵を蓄え、巨人に歯向かう。
またこの青い巨人が独特の精神文化を持ってるんだ。独特の機械を用いて心の交流をしたり、バルーン上の精神体を飛ばしたり。
彼らのもつ高度な文明の描写が科学的なこと以上に、精神的な文化であることが、まずとっても興味深い。
禅を科学的に行ってるとでも言ったら良いのか？西洋人が描く未来的精神文明というのが東洋人の感覚とまるっきり違う。
基本会話はフランス語が使われてるのだが、言葉が無くても全然通じる。
言葉で説明されなくても、ビジュアルのインパクトが見る側の想像力を圧倒的に刺激する。必要以上に説明が無いが良い。
人間が巨人の影響で文明を手に入れるさまは、ミッシングリンクの様にも見えるし、人間の文明の元であった旧支配者であった巨人は神とも解釈できる。巨人からの独立は神殺しとも言えるのだ。ここに独特の宗教観も垣間みることが出来る。
あ〜〜。今作の魅力を言葉で説明するのが如何に難しいか。
悪夢の様なイマジネーション。見れば見るほどクセになる。
