午後の山

1640日の家族の午後の山のネタバレレビュー・内容・結末

1640日の家族(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

教会にいるときだけ母をひとり占めできた。シモンは大いに甘え、母もまた大いに受けいれた。こうして2人の特別な関係性、絆が育まれてしまった。母が「もう少しだけ」と周りに泣き叫び2人かたく抱き合うシーン、実父との仲むずまじい様子を遠くで見守ることしかできない家族沈黙のシーン、動と静、忘れられない。映画「ある愛の詩」で、スケートリンクの前のベンチにひとり座り、在りし日の彼女を想うシーンを思い出した。ストーリーも去ることながら、スクリーンに映る忘れられないワンシーンこそが、ずっとずっと映画ファンの心に残るんじゃないかと思う。素晴らしいフランス映画にであった。
午後の山

午後の山