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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリームのmizukiのレビュー・感想・評価

4.5
"ミクロからマクロへ 男から女へ 明確な境はない '絶対'はないんだ " バイだからなのか彼だからなのかわかんないけど、その感覚すごいわかるんだよね。自分の体の性は理解してるけど、表現する性も好きになる性もどっちでもいいというか…だからと言って常時中性的である必要もないし。体のラインが綺麗に出る服を着てメイクする時もあるし、すっぴんでダボダボした服を着ることもあるし、着る服によって似合う姿勢や仕草は変わるから変えるし。好きな女性も好きな男性もできるけど、大事にする方法は違う。愛を注ぐ対象は女性男性関係ない。恋愛だけじゃなくて、全てにおいて絶対がなくて、いつも複数の可能性を考える。私は、ただのそういう人間。
最近気の置けない仲の人に「結婚願望はあるか?」と聞かれた。改めて考えたけど、私の人生を見守ってくれるような男性がいたら、人生をかけて応えたいと思う。女として。結婚も、相手が望むなら。一人しか愛せない、とは全く思わない。大事な度合いは、何かを費やす量ではない。デヴィッドが言うように、遠くからでも愛することはできると思う。結婚したとしても、好きな女性も大事にし続けると思う。浮気、って言われるかもしれないけど…例えば、結婚したからって仕事やめないじゃん。今年仕事を始めて思うけど、仕事をしている時目の前にいるのは仕事仲間なんだから、大事に決まってる。特に同じ部署の人は優先度高くて、社内の別の組織を敵に回してでも絶対守らなきゃ!という気持ちになる。僅差で家族や恋人の方が大事だけど、同じくらい会社の人は大事。一応、生業になってくはずなわけだし。そうやって、たくさんの大事な人たちと生きているし、優先順位を狂わすことさえしなけばいいと思う。もし子供ができたら、好きな女性より子供と好きな男性が大事なはずだし。優先順位を自分で理解することと、相手に理解してもらう努力、意思疎通は一生必要だと思う。そこで間違わないために、今周りを見て色々考えて試行錯誤しているし、考え続けたいと思う。誰に時間をかけるべきなのかを。自分の感情を大事にしながら、でもノリだけじゃよくないと思ってる。大事にしてくれる人たちの厚意は無駄にできないから。

当事者でいよう。世の中、斜に構えてる人が多い気がして私は悲しい。そして腹立たしい。もっと目の前のことを解決しようとしなきゃ。彼は、自分を一番良くしていこうとしているように見えました。賢明な判断だと思う。自分の臆病な部分を、'隠さない'というまあまあ危うい方法で、神聖な清純を脅かさせないかのように、死守する。派手に見せた方が壊されない。自分が強すぎることも知ってるし、共感でしかない。そういう彼の存在は、清純を守ってギリギリで生きる人間に響くようになってるんだと思う。彼のファンはドラッグをやっているような若者が実際多かったわけだけど、彼のファンは、彼の生き写しのように感じた。

神は信じますか?というインタビュアーの質問に対して「僕が信仰してるのは人生だよ(視覚不可能なエネルギー的な存在は信じてるけど)」って答えてるのわかる〜〜となった。信仰対象は人それぞれ色々あっていいんだけど、あらゆる教祖・思想家を参考にして、自分の人生・他人の人生を信仰する姿勢に共感した。こんな風に思想を掻い摘むだなんて、神様仏様に怒られそうなことして生きてんだよね。それがやめられない。イエス、アッラー、ブッダの存在に想いを馳せながら、それぞれの聖書に書かれる思想を自分なりに解釈する。

嫌いな街だからLAに住んでたらしい。過酷な状況に身を置いた時自分がどうするか見たいからって。じゃあ私はいつか下北沢に住もうかな。美味しいご飯と古着がいっぱいあるのは最高なんだけど、こなれ感♪が大嫌いだから下北沢嫌い。ほんとに熟れているのは高円寺の民(無害なワンマン社不)です!ガチのオシャレって狂気の先にあるというか、価値がはっきり認められていないものを愛し貫いた先にあるのでは?と思うので、斬新さをバランスよく取り入れて♪みたいなのが気に入らない。服に、万物に偉そう。

この映画、再生する度に何か行動しなきゃ!という衝動に駆られ、なかなかみ終われなかった。絶賛目まぐるしい過渡期だから、一旦人生を振り返って文字に起こす作業を1〜2週間していて、お風呂で色々考えて上がったら書いて、ご飯食べ終わって書いて、途中で眠くなって寝て、夜中に起きて思いついて書いて、寝て朝起きて書いて、通勤途中や休憩時間にまた思いついて書いて…という日々を繰り返す傍らでこれをみました(書くことがいっぱいあって楽しかった)。その時に必要な映画を選ぶ才能だけはあるので、めちゃくちゃためになった。一生不安定でわたしは病気か?と思うこともしょっちゅうあるけど、ひたむきに色々考える人はたぶん割とみんなこんな感じなんだろうなと、ひとまず安心した。'自分に定位置があるとすれば、少し深く潜った時、足がつかないところだね'と言ったデヴィッドのこと、とても信頼している。
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