友二朗

手の友二朗のレビュー・感想・評価

(2022年製作の映画)
5.0
「知ってる、手は嘘をつく」

「そばにいる人をめちゃくちゃに
 愛したいと、時々思う」

「皆偉そうな顔してこの世を牛耳っておいて、どこか隙がありすぎる。貴方達側に見えてるこの世界はどんなふうですか?それを知らずにこの世界を渡っていけますか?」

"ハッピーおじさんコレクション"

おじさんに対するアンチと同情、優しさ。
おじさんってこんなに可愛いのか。ほんでやっぱり抜群にキモい。どこか素敵、どこまでも弱い。自分が好きで自分を決めてしまう。

おじさんムービーでもクズ男ムービーでもなく、さわ子の感性ムービー。何故か分かってしまう事に戸惑うこの感性。

でも流石に。
やっぱりされる側はしんどいです。正しい正しくないじゃなくて、大丈夫と思えるか思えないか。思える人が悪い訳じゃ無い。ただ、思えない人を相手にしないで欲しい。自分の中でそれは変わらなかった。そんなつまらない自分に嫌気もさした。

「口に出す」とは。
2人で守ってきたものが壊されて、でも無いと進めなくて。傷つくし嬉しいし申し訳ないし、どうしても沈んでしまうことはある。

カテゴリーと共同作業の話。
自分も男性目線でしか世界を知れないから、なんとなく安心するし結局難しい。

最後泣くシーンやばいな。

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「俺さ、もう勃たなくなったんだよ。でも見てみ、5分で勃つ。頼れるもんには頼ればいいんだよ。そうゆう時プライドはいらん」
「フフフフッ かっけー。勃たないのに堂々としててかっけー」
「5分の間にお前の話聞かせろ。ちゃんと生きてっか?」
「そうゆうの求めてないよ。元気かなと思って」
「バカみてえな事を気にしてねえで今やるべきことをちゃんとやれ」
「んーっ」
「さわ子はすぐ逃げる」
「ああ?」
「本気になるのをどこかダサいと思ってんだ」
「ハァ うっせぇうっせぇ、いつだって説教だよ」
「説教かなあ?」
「いや、説教じゃないよ。昔の女にもそんなふうに接してくれて、久しぶりの優しさがとっても沁みます」

え、じゃあ家での顔が嘘って事ですか?

これが世界の本当の姿なのか?世界で生きるとは、こうゆうオジサンと生きるという事なのか?だとしたらオジサンと生き抜く術を私も手に入れないと。

いや、ぶりっ子ってゆうか、培われた処世術です。

笑ったら笑ってくれるかなあって思って。

嫉妬的なあれですかね?金子に。

一緒に来ます?
意味不明です。
一緒に来ます?
仕事にそんな、体力も拘りも無いです。
そんなお礼でした。

部長は私の外見しか褒めてくれたことがありません。その無神経さが図太くてとても可愛いです。

他の皆はちゃんと生きてるのだろうか?

あれが初めてのラブホテルだったなあ。

だから、こうやって会うのも最初で最後。
うん、了解。
終わりです。ありがとう。
頑張れよ。
お前もな、ホント幸せになれよ。
私はさ、まだ人生決めたくないんだよ。

「森さんって意外と女慣れしてますよね。いえ、それが良いです。それは好都合です。私にとって意味があります」
「意味って?」
「いえ」
「私も寅井さんみたいな人には意味があります」
「どうゆう意味ですか?」
「なんもない」

「俺、これから寅井さわ子にキスしようと考えています。どう思います?」
「いいと、思います」

「男の肩越しに広がる世界が好きだ。1人では見られない景色をしている」

「英知を結集してさ、セックス極めてこうよ。これから」

「イけてないけど、それがすごくいい。ダサいの大好きです」

「あっそう」

「大事にしよう。じゃあ寅井さん、素敵な子だよ君は」
「ひど...」
「え?」

「娘の悩みを歳のせいで片付けるんだ、ほんとおじさんだなあ」

「森さんがおじさんになるとこ見たかったな」
「ほんとにほんとにごめんね。ありがと。楽しかった、何もかも」

もう会わないけど、きっと忘れません。幸せでね。ねえ、罪悪感で泣いてます?会えなくなる事で泣いてます?せめて後者で泣いてください。冴えないな。

「嘘つきの手」
「好きでした、本当です」

「行くか? "さわちゃん"」

「ダサッ」
友二朗

友二朗