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夜明けまでバス停でのbombsquadsのネタバレレビュー・内容・結末

夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

20230527 自分用忘備録

これは弔いの映画、挽歌だ。
現実のあの事件は起こらない。ああそうか、起こらないのか。驚いてみた。
驚いた自分が迂闊だったのであって、映画にはこういうことができるのだし、できて当たり前ですらあるのだが、どうも現実の出来事に打ちのめされていて、そのことまで自分は事前に発想すらできなかったようだ。
映画の女性はきちんと反抗し、しかし実害は何もなく、あの事件は起こらず、孤立の果てにも寄り添ってくれる人がいて、尽力を受けてなにがしか再起のための原資を得ることができた。
現実の残酷さは残酷さとして、挙句がこうであったならば、という救済が映画を通して捧げられている。観る者への慰めとしてではなく、死んだ者へ祈りとして映画が捧げられている。
そこに感動したし、改めて映画というものが好きになった。
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