ぶいけー

遠いところのぶいけーのレビュー・感想・評価

遠いところ(2022年製作の映画)
4.5
コザが舞台。
夫と2歳の子どもと3人暮らしをしている17歳の少女の話。

個別に見たら似たようなケースはあってもその場や周りの空気感を考えたらここならではの内容と思う。そうでなければ海外か。国内だとほかの地域にも通ずるとまでは思わなかった。
たびたび出てくる方言がかなり難解で、場面や反応で理解するしかないところもあるし、結局分からないところもある。
それでも字幕を付けないのは恐らくこだわりで、自覚を促されているように感じた。
あと直接的には語られないけど飛び交う音の馴染み具合が不気味。

主演の子は演技やら体の張り方やら何も文句はないけど17かなあとはどうしても思ってしまう。

印象的なシーンとしては、夫にボコボコに殴られて血まみれになった主人公を見た友人が笑って接しているところ。良い優しさ。
あとは表面的な救いが結果として余計に本人を苦しめているのが何ともキツい。そういったシーンばかりだし。
誰一人取り残さないに誰一人響いてない。

ただまあ。
この手の話題はいつもそうだけど半端にかじっただけで寄り添ったつもりになるのは良くないと考えているのでしているので深くは触れず、そうなんだなと思うのみ。
コザの近くだと沖縄アリーナくらいしか行ったことがないので一度くらいはちゃんと歩いてみたいところ。

2023/7/10 シネ・リーブル池袋/シアター1
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