男と女、あおいと観光客、当事者と支援者。同じ話でも、場所でも、立場が違えば全然違う景色に見えるのだなぁと思った。福祉スタッフの人の存在は社会にとって不可欠だけど、当事者からしてみれば彼らの存在が「部外者」にしか見えなくなってしまう様子がよく分かった。あおいのことを思って助言してくれる周りの人たちだって、部外者にカテゴライズしてしまうほど心に余裕がない姿も。
女は身体で稼げるから良いって、何言ってんだ。誰がそうさせてるんだ。
少しだけ俯瞰して見れば気づけそうなのに、渦の中にいるとそれはとても難しい。
登場人物に語らせすぎず、でも伝えなきゃいけないことはしっかりと伝えてくる。良い映画だったなあ。
誰も取り残さない社会って、なんだろう。何をしてくれるんだろう。