色んな人にぜひ観てほしい
貧困を断ち切るのは難しく連鎖していくものだとはわかっていても、ここまで絶望的な状況だと想像することはなかなかできない。話が進むにつれて、あおいの状況が彼女だけの問題ではなく家族や友人といった属するコミュニティ全体の問題だということがよくわかった。友人や義母など彼女を心配して手を差し伸べる人はいたけれど、彼らもまた貧困に苦しんでいた。それでもなぜだか最後のシーンには自然と希望を感じた。きっと彼らは、このどうしようにもできない世界で苦しみもがきながらも生きていると信じたい。
綺麗な海、あたたかい風、ゆったりとした時間。人気ナンバーワンな観光地・沖縄にこういう深く根付いた負の連鎖があることはあまり知られていないと思う。映画の中で、有名な観光地や海、イベントなど、沖縄と言われて思い浮かぶ風景がよく出てきた。私たちが観光客として体験していることの一部として、こういった問題があるのだと感じた。同じ場所、もしくはとても近い場所でこのような状況にある人がいること。それを想像させられる映画でした。
運良く、映画の舞台であるコザで見ることができたのもよかった。シアタードーナツ最高でした。
記録: 24年21本目
