茶蕎麦

窓辺にての茶蕎麦のレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
5.0
秋にぴったりの映画だと思うので、今から楽しみにしています。
小説を体感している印象で、日本語の素晴らしさ、言葉の持つ力を改めて感じさせられる作品だと思います。
主人公の市川茂巳は感情を爆発させたりはしないけれど、決して無表情ではなく、相手の言葉を聞きながら表情が変わったり、繊細な目や眉の動きなどで巧みに表現していて、非常にリアルに気持ちが伝わって来ました。
クライマックスの茂巳と紗衣の12分に及ぶ長回しのやり取りは、リハなど殆ど無く、2テイクで撮り終えたと言うから緊迫感が有る上に、俳優陣の力量の高さに舌を巻きました。
そしてやはり茂巳と留亜のひとつひとつのシーンはどれも甲乙付け難く、とても印象に残り、ある意味世代を超えた珠玉の青春ストーリーを観ているようでこの映画の大きなキーポイントで有ると思います。
若葉竜也さん演じる有坂は、チャラそうでいて何処か憎めない夫を演じていてそこも良かったです。
大好きな映画になりました。
茶蕎麦

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