QI

窓辺にてのQIのレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
4.0
“MAXでも焼肉”

吾郎ちゃん優勝🥇w

今泉ワールドの主人公としてこの役を演じられるのは彼しかいないと思わせるほどのハマリ具合

…と思ったら、当て書きだったんですね😅

妻の浮気を知ってもショックを受けない自分に対してショックを受ける主人公の市川

そこにはチョット『ドライブ・マイ・カー』の家福が感じていた「自分は正しく傷つくべきだった」という言葉が頭をよぎりました。

人を愛するということ、そしてその愛し方とは?

自分の感情は何に影響を受けてどこに向けられているのか?

そんな市川の自分探しの物語が、今泉監督特有の会話劇の中で淡々と、かつじっくりと描かれていきます。

そして今回はコメディ要素若干控えめでチョッピリ大人向けのビターなテイスト

吾郎ちゃん以外の役者さんたち

『街の上で』の名(迷?w)コンビ
若葉竜也、穂志もえかは鉄板

玉城ティナ、中村ゆりも見事に今泉ワールドの一員に

そしてなんと言っても志田未来

市川の性格が「サイコパス」とか「SF」と表現される場面もあり、ともすれば現実離れした物語になりそうなところを彼女のとてもリアリティを感じさせる役どころと演技は物語全体の重石になっていたような気がします。

さらにチョットした登場人物たちもこの物語には必要だと思わせる演出に感じる監督のこの作品への愛情がどことなく心地よい。

世の中で起きている出来事について、私達はSNSを始めとした様々な方法で感情表現ができると思っていますが、はたしてその感情はどこからきてどこへ向けられたものなのか?

そして人と向き合う(愛するということも含めて)ときにどんなコミニケーションを取っているのか?

そんなことをあらためて考えさせられてしまう作品でした。

ラストシーン
光の指輪を作る市川はその時いったい何を思っていたんだろうか🤔

p.s.
今回は比較的大きな劇場での鑑賞でしたが、今泉作品はこじんまりしたミニシアターで観たかったような気がします。
市川からは「それはあなたの勝手な考えでしょう」と言われそう😅
QI

QI