tokiwa3256

窓辺にてのtokiwa3256のレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
4.1
『窓辺にて』を1週間遅れで鑑賞。

はい、好き!
良質な小説を堪能した感じかな。

でもどうなんだろう?
いま鑑賞している観客は今泉監督の映画が大好きな人たちばかりだから当然刺さるだろうし高評価なのだろう。これが落ち着いて配信とかが始まったら、淡々と物語が進み、あまりドラスティックではないこの映画の評価は? 少し気になる。

稲垣吾郎さんの脚本は当て書きみたいだし、ご本人も今泉監督のファンらしいね。お二人の関係性がうまく機能して今回の自然なありのままの演技だったのかもしれない。お酒好きな稲垣さんが下戸なのはご愛嬌。

最初のいくつかの短いカットで主人公夫婦の置かれている状況が理解できるってのは監督の優れた演出だと思う。
最近はやたらカメラが揺れたり動いたりする作品が多いなか、これはガチッとFixの画面でお得意の長回しの連発。
最初の設定がなんかあの映画っぽいなぁと思っていたらこの作品の撮影も四宮氏だったのね、最近売れっ子なんですね。あと光の当て方が凄く良かったな。

主人公の妻の不倫相手(荒川)の雰囲気や格好、前のめりで身体が揺れる仕草がなんとなく今泉監督本人みたいで、恐らく少しだけ自己投影されているのかもしれない。
「書けば売れる、けれども書きたいものが書けていない荒川」以前のTwitterの発言なんかを読むと、なんとなくだけど、なんとなく自身の内面を吐露しているような...

義理のお母さんの写真を撮るシーン、そしてそのアルバムを妻が見るシーンが結構重要なのかなぁって。あのシーンがあるから個人的にラストは前向きに捉えている。

それにしても、『街の上で』の再来
若葉竜也君と穂志もえかさんのコンビは
マジいいなぁ〜 最高だよ!
「Maxでも焼肉」ww んなわけないww

あと、この前DVDで観た『サッドティー』の主人公が記者会見で冷たくあしらわれるのには笑った。斉藤陽一郎さんといい脇役を楽しめるのが良いよねぇ。

うん、2回目を観に行こう。
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