KnightsofOdessa

窓辺にてのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
2.0
[] 40点

『愛がなんだ』以来、久々に今泉力哉と対峙したわけだが、噂に聞いていた『愛なのに』の噂部分とほぼ一緒だったということで、もう観なくていいかなと改めて実感した一作。その"噂"というのが、『愛なのに』は無垢な中年男性に向けて女子高生が猛アタックして外堀を埋めまくって、これなら中年男性でも女子高生になびいてもいいよね、という状況を作っていた、というもの(観てないので真実は知らないし知る気もない)。さて、本作品の主人公市川は嘘をつく必要がない場面は嘘をつかないとする一方で、基本的な会話はほぼ鸚鵡返しという自我のなさを発揮し、目の前に現れたエキセントリック女子高生作家に翻弄されていく。彼女が言ったことをそのまま繰り返して実行に移すので、ようやく外堀が埋まったラブホでのシーンはもうアクセル全開でペット化。加えて、主人公が"過去に小説を一冊だけ出してて今は書いてないけど、その本が未だに褒めちぎられている"ことに対して自覚的で、だからこそ正直でいられて、ある種無敵であるという余裕がめちゃムカついた。結局のところ、ただただJKに弄ばれたいんだなあと。あと、出せば売れる作家で自分のことですやん。それが"この作品がどこに届いているんだろう"とか弱気になったのを不倫相手に慰めてもらったり、無敵な先人に慰めてもらったりして、でも最終的に無敵の先人も認める最高傑作を作って云々まで描いちゃうキモさ。ずっとうわぁって感じでした。DoPが四宮秀俊ということで映像は良かったのと、単純に玉城ティナは可愛いので、結論:どうでもいい、くらいに落ち着く。
KnightsofOdessa

KnightsofOdessa