うずくまる

窓辺にてのうずくまるのレビュー・感想・評価

窓辺にて(2022年製作の映画)
4.5
何かに染まらないんだけど、仲良くしていたい人懐こさと、ある種厳しい観察者でもあり、でもダメなところも柔らかく包む包容力もある。それはバラエティなどで稲垣吾郎さんを見ていて、いつも彼から感じることで。後から当て書きだと知って、なるほど。と膝を打ちしました。

彼を見つめていて浮かんかだメロディが優しく変奏していくような豊かな時間。

みんな誰かの役に立ちたくて、役に立ってるか不安だけど、思いがけないところで繋がってて。

命の繋がりを感じたい切実さが、果物と温度というふたつのモチーフに投影されていて、全体の雰囲気をおとぎ話っぽくしているのが秀逸だと感じた。
記録することは別れを告げることというのも、日々監督のツイートを拝見していて、ひしひしと感じるところでもある。
「愛がなんだ」「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を足して2で割ったものが骨子。という印象。
ラブ・ソングが洗脳するための宗教曲に聴こえている私のような人には救いがある映画。

ひとを思う、重さ、湿度、匂いは十人十色。ということをとても丁寧に描いている作品。

もう1、2回観ないと掴めないところがあるなあという印象。
若葉竜也さんの自然体に見えるクズっぷり良かったなあ。みていて飽きない役者さん。
また初夏に観たい。そしてパフェを食べて胃もたれしたい。
ところで今泉監督は浮気性なのかなあ?浮気の話、多いよね。
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