ネトフリに上がっていたので、なんとはなしに鑑賞しました。
実話ベースということですが、自称キリストの統合失調症患者を集めて議論させる、という、小説の設定としてもおもしろいと思うようなことが現実にあったというのが、すごい。まさに「事実は小説よりも奇なり」ですね。
ただ、自分がキリストだ! という割には、それほど高尚な感じがせず、また、自分をキリストだと思うようになったきっかけみたいな部分が希薄だった(実話だからかカットしたのかはわかりませんが)ので、いまいち面白味に欠けているように感じました。
それよりも、主人公である医師の、当時の精神病患者への電気ショックや投薬による治療法に対する批判的態度にこそ、注目すべき作品に思えました。というか、内容はまさにそれなんでしょうが、タイトルがあまりにキャッチーなため、どうにも焦点がぶれてしまう、といった印象です。
このタイトルで、完全なフィクション作品(コメディになるでしょうが)を作ったほうが、もっとおもしろいものができたのではないかな、と感じました。