このレビューはネタバレを含みます
ずっと不穏で奇妙でかなり怖かった。
登場人物たちがちょっとおかしくて
行動の原理がわからないキャラクターしか出てこずそのわからなさが怖かった。
音楽も神経をゾワゾワさせる感じで
布団が落ちてくるシーンとか人が落ちてきたかと思ってすごく怖かった。ホラーよりも無明瞭さがあった。
主人公のカワシマさんも独特で
ふわ〜っとフラフラしてて怖かった。
お菓子を食べて以降その土地に縛り付けられている人々、どうして帰れないのか。全く描かれない。
みんなで花火をするシーンでも踊り続ける
新谷さん演じるキタガワもずっとビリビリする音楽が流れていて何か起こりそうで怖かった。
とにかく怖い映画だったが、先の見えない繰り返しの人生を何も感じずにただ生きていく怖さみたいなものを表現されているとして観たらその感覚的な怖さをこうやって描いているのは凄いなと思った。
ホラー映画のようにただ驚かせるみたいなセオリーのある物理的怖さではなく漠然と感じる不安感がずっと漂っていてその不確定さを映像として映し出している観たことのない感じの映画だった。
