このレビューはネタバレを含みます
レストランは食事をする場所である
しかし、招かれた客は料理ではなくこの店で食事をすることのステータスや評論を目的として食事をしにきてはいない
シェフも料理人になりたての頃は美味しい料理を作って人を喜ばせることに幸せを感じていたが名声が高まると共に何を作っても更なるクオリティが求められ、ただ単純に料理を作って振る舞うことの幸せが崩れてしまった。
そうさせたのが招かれた12人の客である。
マーゴが助かったのは食事をしたからである。対価をはらって食べたいものを食べる客とそれに応じた最高の料理を提供する料理人の本来の関係が築けたのはマーゴだけだった。