ゲイリー冨久津

ザ・メニューのゲイリー冨久津のレビュー・感想・評価

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
4.0
世界で最も予約の取れないレストラン、ホーソン。
このレストランのチケットを獲得したのは、著名料理評論家、人気映画俳優、エンジェル投資家など、選び抜かれたゲストたち。伝説のシェフが振る舞うのは、芸術的なまでに美しく、完璧なコース料理数々。しかしそこには想像もできないサプライズと、思いもかけない結末が添えられていた…

アダムマッケイ制作ということで、非常に皮肉の効いた映画だと思いました。

美食はファッションやステータスの誇示であり、富裕層の為の物。
そんな奴らは死んでしまえと言わんばかり。

異常なレストランで最初から異常を感じる主人公。
異常なレストランと客の中に1人正常な主人公。
あるいはその逆で、主人公が異常なのか?

これが美食でなく、人種差別や国家対立。
そこまで大きくなくても、身近な社会での対立。
その中で自分は正常か異常かどちら側にいるのか?

『あらゆる熱狂に気をつけるように。でも楽しく、落ち着いて』の精神を心の片隅に。
ゲイリー冨久津

ゲイリー冨久津