このレビューはネタバレを含みます
初鑑賞
もっと気軽に観れるかと思ったらまさかの風刺映画でしたが、サクサクと進みつつ謎が少しずつ解けていく展開はとても見やすくて良かった。
ただ細かい設定に粗がありモヤモヤ消化不良気味になりました。
お客様は神様ではありません。
を回りくどく映像にした作品なのかな。与える者より奪う者の立場のほうが強くなったのは、人間が贅沢になりすぎた結果なのかもしれない。
スローヴィクは「奪う者」と「与える者」を自然の摂理として浄化したかったような印象を受けました。
てかこれキング牧師、12人、最後の晩餐っぽさを見るあたりキリスト教からめてるんかな。分からんからやめて欲しいのが本音…。
シェフを崇拝して生贄まで連れてくるアホ、過去の栄光に縋り見栄を張る俳優とその愛人、何度もレストランに来ているにもかかわらず料理すら覚えていない老夫婦、自分の力でもないのに誇示する3人組、多くのレストランを潰してきた2人、自分を守る事すらしなかった母親
なんか俳優と愛人だけかなり弱い。
せっかくの休日潰されて不快って(笑)あと愛人全く関係ない気がするんだけど、奨学金使わずに大学に行ける裕福さが気に食わんかったのかね。
このあたりがちょっと荒かったなぁ…。
食べるという行為からかけ離れた者たちに復讐というよりは、自分自身もシェフという枠から外れてしまった贖罪があったのかもしれない。
あのハンバーガーを焼いていた少年はもういなくなったんでしょうね。
マーゴだけが唯一食べるという行為に対してとても自然で素直な子だったから生き残れたし、お品書きなんて全く意味がないと吐き捨てるような使い方はあっぱれでした。
スローヴィクとマーゴのチーズバーガーのやり取りだけ唯一、シェフとお客様だったのもいいスパイスになったと思います。
もうちょっと尺と客の背景にクローズアップできたらもっと面白くなっただろうな。
やっぱりジャンクフードは神、そんな映画でした。