えそじま

類猿人ターザンのえそじまのレビュー・感想・評価

類猿人ターザン(1932年製作の映画)
3.7
数々の映像化作品を生み出し世界的に愛されてきたターザンの原点。

金儲けに目の眩んだ白人行商が象牙を求めて未開の土地にエゴを持ち込む姿や、壮大な自然の美しさ、野生動物との順応、生物として正しい食物連鎖の在り方を説いた鋭い文明考察からは人間社会の構築や発展の必要性を考えさせられる。

何よりも驚異的なのは理解不能な撮影技術。どう見ても本物としか思えないライオンやジャガーと掴み合い転げ回ったり、巨大ワニとの横断レース、ゾウやチンパンジーを巧みに操り木々の間を縦横無尽に飛び回る爽快感はCG技術による現代的な演出の迫力を遥かに凌駕している。
物語への没入からくる構成された緊張感というよりも、撮影現場に怪我人や死人がでてるんじゃないかという現実の心配という表現の方が正しいな。

当然着ぐるみや機械仕掛けの模型を駆使した撮影ではあったそうだがどうやら本物の動物もかなりの割合で使った命懸けの撮影だったらしい。

プロローグからストーリーにおいては突拍子もなくお粗末な印象を受ける。
えそじま

えそじま