突如ヤクザにカラオケに誘われる合唱部部長というなんともぶっ飛んだ導入から、二人の関係性の変化が絶妙で、学校パートとヤクザパートのバランスが見事だし、それぞれの強烈なキャラクターが見せる二人の人間性と、それぞれの家族との関係性と、ちゃんと丁寧に丁寧に、コメディに振っていきながら、岡くんの思春期らしい揺らぎと、多様な感情が瑞々しい。どうやっても寒くなってしまいそうな展開なのにバランスが良くて、その分かりやすい対比と、だからこそちょっと大人になっていく岡くんが素晴らしいし、和田くんと栗山君がまた絶妙。巻き戻せないビデオテープがいい。