このレビューはネタバレを含みます
合唱部の部長の岡聡実は、ヤクザの若頭の成田狂児に突然カラオケに行こうと誘われる。狂児はヤクザのカラオケ大会で歌下手王になり、入れ墨を彫られることを避けるために、聡実に歌のレッスンを申し出たのだった。
率直に面白くなかった。もっと歌が上達する過程や、そこに対する努力が感じられるようなシーンがあったら良かったなと思う。また、聡実くんが歌うシーンはラストのみで、それも不安定な歌声だったので、あまり感動はしなかったというのが本音。
上手い歌を聞かせることがテーマではないのだろうから、仕方ないのかもしれないが、歌を扱っている以上、もっと歌が効果的に聞こえる構成にしたら良かったのではないかと思った。
思春期で声変わりをするタイミング。今まで一生懸命に取り組んできた合唱でうまく自分の力が発揮できないもどかしさ、仲間との摩擦、思春期は色んな感情が巻き起こるものだということを感じた。特に大人になると忘れがちになる、物事に一生懸命に取り組む気持ちや、その都度生じる感情を大事にしていきたいなと思った。
フィルマークの評価は高めだったけど、個人的にはあまり刺さらなかった作品だった。