たたみ

カラオケ行こ!のたたみのレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
3.5
マンガのエーガ化にあまり期待しないで見に行ったが、これはアタリ!原作のエッセンスを理解した上でのエーガへの翻案が見事であった!
原作マンガからしてすこし脱力気味で現実から遊離したキャラ造形なのであるが、その浮遊感を残しつつ、この世界での順当な肉付けがされていて素晴らしい。なによりも主人公の岡君が放つ、圧倒的中学生感!!!!さすが山下敦弘の手腕!!!!

それに加えて、シネフィル接待も激しくてヤラレちゃった・・・!巻き戻せないVHSテープってさぁ・・・!おいおいおい、原作にはこんなトコ欠片もないし他の要素でも代替可能であるのによお!なにしてくれてんだよ!最高かって!作り手の、これはエーガ!!あくまでエーガ作品!!!!って目配せが個人的には刺さりました。マンガファンや綾野剛ファンには全く要らない接待ありがとうございましたっ!!!!

私はいい年をしたオッサンなので、BLとゆーかブロマンスとゆーか、男の色気みたいな描写にはほぼ興味はないんですが、綾野剛の成田狂児は絶妙なバランスで見やすかった。いやらしすぎない、抜きどころですよ!!みたいな下品な箇所を出来る限り抑制してるのがグーでしたね。
あと、紅ってこんなイイ唄なんですね!(当たり前)素直に感動してしまいました。

ただ、余計な要素を頑張りすぎた結果、主題の岡君の歌への取り組みって要素は若干薄味。
やくざのオッサンの歌唱シーンばかりが印象に残るのは良くない。
たたみ

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