「ロッククライミングのさなか崖から落ちて死んだ恋人への供養とSNSのバズりを求めて地上600mもの超絶高い古い鉄塔にまで登ったもののハシゴがぶっ壊れてしまってもう後に引けなくなった二人の女子の運命やいかに？？？？？」て話。
これがまあ普通のスポーティな爽やかさで終わるアクション映画かと思いきや予想は大いに覆されサイコサスペンス的なディープなスリルありきホラーありで予想の1億倍多角的に圧倒された作品である。
そもそも私はそれほど高所恐怖症ではなくて、割と高いとかでも大丈夫な方なんだけれども、それでも足がすくむあの600メートル下から観るあの光景は壮観過ぎて映像でも足がすくむ思いである。誰もが言ってるが高所恐怖症の人には間違いなく【観て欲しくない】一作であるw
それにしても、この今回の物語の鍵を握る、2人の女の子、ベッキーとハンターと言うキャラクターはとても魅力的で、特にハンターのほうのSNSの承認欲求のためには何でもやる的なあのタフネスというか、大胆さにはめちゃくちゃ笑わされた。もしかしてFall(フォール、落ちる)と言うタイトルよりもsurvival(サバイバル)と名付けた方が内容的に的確なのかもしれない。
このハンターのキャラは、奇しくもここ最近の某回転寿司をはじめ多くの飲食店に侵食して迷惑極まりない行為を繰り返しているいわゆる本作のハンターの如く「バズり」を求めてエクストリーム化してとんでもない行為を動画にアップしているTikToker達とシンクロしたりして。
と言うわけで、本作は(これ誰かもレビューしてるんだけれども)IMAXであるとかドルビーだとか高画質かつ高音質のシステムに囲まれて鑑賞したいくらい非常に面白かったんだけれども唯一の難点はパンフレットはおろかリーフレットやチラシ類すら置いてない点。
もうこれだけがめちゃくちゃ残念で仕方ない。
てか本作ほど撮影裏話とかキャスト情報だとか、あのシーンどうやって撮ったのかと言うようなビハインドシーン情報を物凄く知りたい作品はないだろうよ。どこかに本作の検証してる雑誌などあるんだろうか？話はズレるが、こういう時に『映画秘宝』て雑誌はすごく有用性が高かったんだよなぁ、あの雑誌現存してたら絶対特集組んでたと思うし。
いずれにせよ、地上600mの鉄塔に置いてきぼりくらったのはベッキーでも、ハンターでもなく我々鑑賞者だったというオチだったりして🏗
