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FALL/フォールのDのレビュー・感想・評価

FALL/フォール(2022年製作の映画)
3.0
2023年 6本目

はじめてこの映画のCMを見たとき、また面白そうなワンシチュエーションスリラーがやってきた笑と思い、軽い気持ちで劇場へ足を運んだ。だが、見始めてすぐそれは後悔に変わった。…怖すぎる。高いところマジで無理。おねがいだからもう登らないでくれ、もう降りよう、と主人公と同じ気持ちになってしまった。それでも中盤に差し掛かれば、高いところはもうへっちゃらになっている。結局恐怖も慣れ。人間の危機管理能力はどれだけ身勝手で曖昧なものなのか、短時間でお手軽に追体験できる映画だった。

小学生の頃は、近所の友だちが住む団地で、入ってはいけない建物の屋上へハシゴを使って登ったり、丘の上から自転車置き場の屋根に飛び移ったり、高いところからぶらさがったり、親にバレたらめちゃくちゃ怒られるような遊びをクソ楽しんでいた。虫だって平気で触れたし、エアガンを持ってカラスに襲撃を仕掛けたりしていた。大人になった今は、ちょっと高いところで柵に腰掛ける人間を横目で見るだけでも背筋がブルっとしてしまうし、家に小さいクモが出ただけでも悲鳴を上げてのけぞるし、ゴミ捨て場にカラスが集まっていたら5メートルは避けながら歩く。臆病でビビりまくりな大人になってしまったが、この映画を見終わった今、最強モードになっているので、展望台によくある透明な床の上でジャンプぐらいなら余裕でできる(普段はぜったいムリ)。

こういった映画は得てして面白いのは作品設定を飲み込むまでの最初の方だけで、あとは尻すぼみ、、となってしまうことが多いのだが、徐々に恐怖度危険度を2時間かけてじっくりと上げてきてくれるので、退屈することなく最後まで見ることができた。しいて文句を言うのであれば、危険地帯に挑戦しまくるYOUTUBERとして巨大テレビ塔に行く設定なのだが、YOUTUBE撮影するのはほんの一部だけだったので、「今の撮影してたら再生回数爆上がりだったのに~!もったいねえ~!」というツッコミを常に入れながらの鑑賞となってしまったこと。
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