じゅ

THE WITCH/魔女 —増殖—のじゅのネタバレレビュー・内容・結末

THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

いい。てかもう曹長にぞっこん。援護くんもめっちゃいいキャラしてた。
案の定キャラの名前は覚えてない。故キム・ソングンさんの名は覚えた。

2年前に配信で観てから地味に続き出るの待ってた。5年かかったか。


今回はジャユンちゃんではなく別の女の子の物語なのな。ジャユンが襲撃した上海ラボから"土偶"らが世に放たれて、そいつらが方舟(アーク)なる場所を暴いてこの少女が出てきた、ってかんじの流れだったっけか。実はこの少女がジャユンの妹で、ジャユンは母を探してたけど、この妹が母と意識が繋がっているとのことで彼女が必要でしたと。
この名もなき少女は血の海になった方舟から出て宛てもなく歩いてたところを心優しいお姉さんに拾われて、お姉さんとその弟と3人で彼女の農場に住むことになる。この農場に迷惑な客人が次々やって来ててんやわんやするのが今作。農場の土地を買い取ってリゾート地を誘致したい反社連中に、ジャユンら改造人間を造った組織の総括が送り込んだ兵士に、そして方舟を襲撃して少女を殺し損ねた土偶ら。
姉弟を反社に殺されてその亡骸を目にした少女は静かに淡々と刺客を殺す。その場に現れたのは姉のク・ジャユン。妹を車に乗せ、母を探すために連れ出した。後を追うのは、土偶らの刃に倒れるも死んでいなかった曹長とその部下、そして状況を静観していた少佐とその部下たち。


物悲しい花火がいいかんじだー。人間の優しさと世の中の美味さを教えてくれた姉弟は、済州島の花火大会の賑やかさに紛れて、人間の卑劣さに殺されてしまったよ。
てか単純に花火を背景にドンパチやるのが良い。そういえばそんなん見たことなかった。特に電工看板の上のサシは、まあ勝敗自体は見え見えだったにせよ、戦闘の内容が好き。宙を舞って弾が飛び交ってナイフがクルクルガンガンズバズバ。それまでは妹ちゃんがチンピラ共を殴り飛ばすのとか車蹴飛ばすのとか、援護ニキが追手を殴り飛ばしたり放り投げたりするのとか、怪力を見せつける描写はやりすぎだなと思ってたけど、それ以外は戦闘の描写はかっこいい。

てかもはや改造人間しか出てこねえの清々しいな。前作ではもっと特別なかんじの存在だったのに、もう軍隊組んじゃってるじゃないですか。教会でボロボロになりながら標的を消したチーフ(曹長)姐さんは傷口から指で弾丸を穿り出す改造人間。チーフを帰国直後から追う車から出てきたモブ×2も改造人間。と思ったら、独りで行っちゃ危ないっすよ!とか言いながらチーフを補佐する陽気西洋援護兄貴も改造人間。10年前にチーフの上官だったらしい美肌少佐も改造人間。雪が積もるくっそさみい中でふかす煙草の煙が風に流される様子がかっけえ土偶さんも、彼女を迎えに来た3人組も、もちろん改造人間(しかも上位種らしい)。

改造人間の皆さんを使って上げて上げてドンするのもまた清々しい。ここは前作と同じノリか。
援護兄貴が車のドアをぶん投げてくるやべえ奴らをどつき回すサマがもう強い。生かしておくっていう最大の舐めプ付きなんよ。それを車の助手席で座って酒飲みながら眺めてるチーフはどうせさらに強い。そんな2人を下等種と見下す互角以上の奴らが3人いて、さらにその3人をまとめて震え上がらせるのが土偶。
で、その土偶やら彼女の手下の相手をするのにもはや脚を動かす必要すらないのがこの少女。その姉という程なんだからたぶん互角であろうク・ジャユン。刃牙の世界の範馬勇次郎かお前らは。


今回あんまし物語には影響してこなかったけど、ジャユンらを造った組織には派閥があるのだと。前作最後にジャユンが訪ねた元責任者のペク総括のユニオン派と、美肌少佐らの超人間主義派。入場者特典でもらったポストカードに書いてた。作中でも触れられてたけどこの特典なきゃ覚えてなかっただろうな。どっちがどういう主義主張を持つかも教えてくれなかったし。
次回作まで覚えてられるだろうか。また5年とかかかったら無理だな。

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【追記】

妹ちゃんが土偶とかを屠る時そういえば花火終わってたの良かった。
花火大会の賑やかさに紛れて派手にドンパチやってたけど、あの子が出るともう紛れさせる音すら無く終わるのな。

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【追記】

そういえばジャユンの高校のお友達のゆでたま子ちゃんは元気なんだろうか。
クソ図々しくて好きだったな。
じゅ

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