このレビューはネタバレを含みます
一作目を観直してしっかりタイトルロゴにPart1の文字があったことに驚きつつ劇場鑑賞。
話の流れとしてはほぼ一作目と同じで、身元不明の特殊な少女と彼女を拾った心優しい家族、そして彼女を追う謎の組織、といった構成。
冒頭からなかなかの血みどろで満足。やはり韓流のハードボイルドは、ハリウッドのスタイリッシュなのとはまた違う冷徹さと生々しさがあって良い。
また登場人物が盛りだくさんで楽しかった。特に土偶の連中は、韓流独特の顔面の薄さと振る舞いの軽薄さが何とも絶妙に漫画的キャラを成していて好きだった。噛ませ犬としてはかなりイケてたと思う。
初っ端のバスで『バトル・ロワイアル』を想起した。そして内容も、三つ巴いやそれ以上というような入り乱れたバトルが展開してあながち間違っちゃいなかった。
しかし何より、前作同様主人公の少女がもうべらぼうに強い。さっき死体を引きずってた強者を死体にして引きずる、とかいうのが効果的に強さを表していて、わらしべ長者ならぬわらしべ強者、わらしべ超者みたいなパワーインフレが少年漫画的でなかなか滾った。
そして満を持して登場する前作のヒロインは王者の風格で、圧倒的キャラゲーを確かなものにしていた。いわゆるアジアンなおかめ顔にギョロっとした目力の迫力。改めてすっごい魅力的なお顔だなと思った。
今回の引き取り手姉弟パートは、たまのコミカルがいまいち全体のシリアスとハマってなかった気もしたんだけれど、魔女姉の狡猾さとは対照的な妹の無垢な部分というか、人間性のオリジンを担うための犠牲だったのだろうかな。
あと劣等組の隊長さんと口うるさい部下がなんか丁度いい感じだった。ぶっ飛んだ奴等の中で唯一ギリ同じくらいの高さの目線で状況見せてくれるコンビだったし、生き残ったってことは何か役割があるんだろうから期待したい。特に超人間主義のハンサム野郎とのあれこれ。
次がもうトリロジーの最終作になるのか。
それぞれの派閥の思惑は未だ不透明だけれど、止められない最強姉妹の行く末を是非とも見届けたい。