EDDIE

イコライザー THE FINALのEDDIEのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
5.0
ロバート・マッコール史上最恐。
完結編にして最高傑作。
悪役への憎悪を増幅させてからの容赦ない抹殺。どこまで観るこちら側の感情を先読みする?彼の言葉一つひとつにこの映画の美学と魅力が全て詰まっている。109分があっという間だった。

シリーズ最高傑作にして今年ベスト級。
ロベルトありがとう。

タイトルシークエンスまでの冒頭シーンですでに拍手しそうになりました。
2023年ベストオープニング映画ですね。

アクション映画にはこれを求めていたんですよ。派手なアクションばかり見せられるのは得意ではありません。
マッコールさんは自分の美学があり、殺しの対象としっかりとコミュニケーションをとる。
あとはアントワン・フークワ監督ですよね。彼はドラマの積み重ね方が上手いです、やはり。だから観ているこちら側は悪役への憎悪がどんどん増していきます。
それによってマッコールが成敗する瞬間は気持ち良くて仕方ないんです。

本作はシリーズで最もアクション描写は控えめでした。だけど、これで良いんです。
飽きが全く来なかった…M:Iシリーズだって、ジョン・ウィックシリーズだってどこかマンネリがあるんですが、本作はイコライザーシリーズでもっともメリハリがしっかりしていました。
殺しの描写以外では、ロベルトことマッコールさんが市井の人々と交流して心を通わしていく模様を見せます。これが実に後に聞いてくるわけですよ。

クライマックスはたまりませんでした。
なんなら悪役はこれまでで最も弱っちかったかもしれません。
原題は3なので実際のところはわかりませんが、ロバート・マッコールの引退作としてはこの上ない終わり方でした。
ネタバレにならないように言いますが、ラストが本当に良かったんですよね。
ずっと孤独に戦い続けてきたからこそ、彼の笑顔が見られて最後は自分の頬に涙が伝っておりました。

というか、これ音楽がジョン・カーペンターだったらクライマックスは間違いなく『ハロウィン』マイケル・マイヤーズでした。マッコールさん完全に死神。笑

〈キャスト〉
ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)
エマ・コリンズ(ダコタ・ファニング)
フランク・コンロイ(デビッド・デンマン)
アミーナ(ガイヤ・スコデッラーロ)
エンツォ(レモ・ジローネ)
ジョルジョ(エウジェニオ・マストランドレア)
ヴィンセント(アンドレア・スカルドゥッツィオ)

※2023年新作映画138本目
EDDIE

EDDIE