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イコライザー THE FINALのコマミーのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
3.9
【安住の地】


※(2023年12月9日更新)→前2作のレビューをアメブロと連携して投稿していましたが、諸事情でアメブロを辞めるためレビュー自体も削除致しました。突然のことで申し訳ありません。また忘れた頃に2作のレビューを書くと思います。



"ロバート・マッコール"は、"仕事"で訪れたシチリアの"マフィアが管理するワイナリー"で襲撃後、子供のマフィア構成員に油断し、背中の腰あたりの部分に"銃弾"を受けてしまい、"致命傷"を負ってしまう。
傷を負いながらも、自身の車に乗り、フェリーで"イタリア本土"に着くも途中の"田舎町"で力尽き、それを地元のカラビニエリ(イタリアの国家憲兵の事)に見つかり、町で長年医者をしている"エンゾ"によって一命を取り留める。
心優しいエンゾに感謝しつつ、そのまま町で療養する事を決意する。その間にも、マッコールは"CIAのエマ"にワイナリーで見つけた"ある代物"について通報したり、エマが操作でイタリアを訪れた際も、マッコールと共に捜査をした。
"安住の地"を手に入れたマッコールだが、その田舎町には町を牛耳っている"ヴィンセント"率いるマフィアがいて、町の人を暴行したり、脅迫している姿を見たマッコールは、傷が癒えた後、一戦を交える。


実に「イコライザー」らしい"ラストの締めくくり方"だった。確かに劇中には爆発のシーンや銃撃のシーンはあったのだが、全体的に"静かな作品"である。
それに、長い間戦い続きで、人々に頼られっぱなしだったマッコールが、このイタリアの地で、現地の人々に"助けられて過ごそうとしている"のが堪らなく微笑ましかった。"スーザン"にはそのような素振りを見せていたが、アドバイスを貰うだけだったし、マッコールはどこかまだスーザンや亡き妻ビビアンの悲しみを拭いきれない所はあった。昼間・夜間と息つく暇のない日々を送っていたマッコールにとって、このイタリアの時間は大切なものになったと感じた。

それに、CIA捜査官のエマについてだ。これを"ダコタ・ファニング"が演じているのも、映画ファンにとっては熱いものとなっただろう。18年前の「マイ・ボディガード」以来の"デンゼル"との共演だ。こんな巡り合わせがあるものなのかと、感じさせてくれた。
それに、エマ自身に関してもなぜマッコールが彼女を頼ったかというのがラストで分かるのだが、これは泣いた。もう泣くしかない。詳しくは劇場で知ってほしい。

派手さはないかもしれないが、マッコールの物語らしい味のあるラストであった。
怒りと悲しみ、親切心と交わったマッコールの人生をまとめた作品になっており、それを引き出すにはエンタメ性よりもマッコールの"人間味を2以上に重視"したのだろう。

ただ、敵を睨み、追い詰める恐怖心は健在。今回もしっかり、マッコールさんでした。

どうか、イタリアの地でゆっくり休んで。
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