えす

イコライザー THE FINALのえすのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
3.4
昨今ハリウッド映画の上映時間が肥大化する中、3作目にして余計なアクションを排し、100分台に収めるこの潔さは貴重だし、何より『マイ・ボディガード』と地続きかのようで、ダコタとの切り返しだけで込み上げるものがある。宗教モチーフの頻出もその所為。デンゼル・ワシントンの衰えは銃創となって劇中に反映されるものの、暴力描写の切れ味はシリーズ随一。頭部を貫いた状態での銃撃や、2度にわたる宙吊り(サスペリアを想起)など、モノ同然の処理が素晴らしい。マフィアの乗り物や、面会室、屋敷などの画面を引き締める黒さも美点。市民達が一斉にスマホのカメラを構えるという抵抗手段と、この西部劇的な図式との違和が面白かった。
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