地底獣国

イコライザー THE FINALの地底獣国のネタバレレビュー・内容・結末

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

イコライザー3とアクマイザー3って響きが似てる気がする、などという事はさておき。

原題では別にファイナルとは謳っていないけど、「これで終わってもいい」ぐらいの心持ちで作った感はあるよな(ちなみに2公開時日本では何故か「さらばマッコール」というキャッチコピーがつけられてた)。

序盤のおよそマッコールさんらしからぬ凡ミスを見るに(前作でペドロ・パスカルの子供を人質に取ったりしたのと同一人物とは信じがたい)、さすがに寄る年波には勝てないのか?と思えてくる。

で、市井の人たちとの交流もシリーズの定番ではあるんだがそうは言ってもちょっとまったりし過ぎでは?まあ「それが良いんだよ!」と仰る向きもあるので好みの問題か。ダコタ・ファニングが入ってくることでグダグダ半歩手前ぐらいで止まってるし。別にあの役ダコタでなくても良かった気はするが、ある種のファンサって事かな(自分は子役時代のダコタは宇宙戦争しか観て無いんで別に感慨も湧かなかった)。

それとこれはちゃんと書き残しておきたい点だが、今回CIAを正義の味方っぽく描き過ぎじゃね?そういう組織じゃなかったからマッコールさんは病んでしまってやめたのと違うんか。

とはいえこれまで以上にマッコールさんの加虐性(前作の不良少年更生話はなんだったのかと思ってしまう情無用の皆殺し、ジェイソンやブギーマンもかくやというぐらい豪快な刺殺斬殺、ジワジワいたぶってからの射殺、じっくり時間をかけて敵が死んでいくのを観察する)をも丹念に描いて、彼の病みっぷりをしっかり見せてもいるんである意味バランスは取れているのかな。そういうわけで気が向いたらもっかい見ようかってぐらいには好きになれた一本。

それにしてもあんな「町の守護天使」気取りの狂人をあのまま居着かせておくって、皆さん余程心が広いのかそれとも「マフィアより狂った正義漢の方がマシ」ということなのか?
地底獣国

地底獣国