ゆかちん

イコライザー THE FINALのゆかちんのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
3.2
お疲れ様…マッコールさん。。

相変わらず素早く完璧な仕事ぶり。
悪人と看做すと容赦なく慈悲なく殺戮。
そんな必殺仕事人ぷりは凄かった。

でも、デンゼル・ワシントンの年齢なのか、アクションは抑えめだったのかな?
そのせいか、世間一般のアクション映画らしいやったりやられたりというより、マッコールさんの完璧な仕事ぶりが強調されて、隙がなく強すぎて、これはこれで凄かった笑。

勧善懲悪なのはスッキリする。
でも、確かに敵は同情できんくらい悪いやつやし、マッコールさん成敗してくれ!って思うけど、いざやっつけられるの見てると、なんか敵に同情してしまう苦笑。

先週見たジョン・ウィックは殺人をスタイリッシュに描いているのに対し、イコライザーはスラッシャーホラーのように描く。
だから、なんか余計に「ああ…」となる笑。


↓ネタバレあり↓


冒頭、シチリア島にある、マフィアが管理するワイナリーを襲撃したマッコールさん。
どっちが悪者かわからんくらい恐ろしかった。。
人数少ないとはいえ、9秒と、短くなってる。
その場にいたマフィアを一掃し、『目的の品』を取り返したマッコールさんは撤収しようとするが、建物の前の車にいた子供のマフィア構成員?当主の孫?に油断し、銃弾を受けてしまう。

結局、マッコールさんが負った傷はこの銃弾のみ。
てか、あの子どもはどうなったんやろう。復讐に燃えたりしないのだろうか。結局最後まで彼のその後は触れられず。

その後、本島に逃げてとある町の人たちに助けられる。

いやー、あのイタリアの町の風景、めちゃくちゃ良かったなぁ。
階段たくさんで大変そうやけど、アマルフィ海岸沿いってやっぱ素晴らしい景色。気持ちよさそう〜。。
旅行したくなる!
てか、マッコールさんが通ってたカフェ行きたい!
イコライザーとしてカウント用にも使っていた時計を外したのが、彼の心がようやく解放されてきているんだなぁとしみじみ。


イタリアといえばマフィア。
てか、マフィアが目指してたのは、この地をリゾート地にしたいという観光業を目的にしてるという。あと、ご飯にパスタ食べてたな笑。
でもやり方は酷すぎて。土地を売らない人を軽々と殺してしまうといつ。

町の人たちの平和な生活、財産や命まで危険に晒されているのを知ったマッコールさんは、仕事を決意し、再び時計をつける。


敵のマフィア、確かに悪いんやけど、マッコールさんの相手としてはそこまで強くないのか、割とあっさり目だった。

ボスの弟のとこ、あ、ここでサクッと殺されちゃうんやって思ったくらい。
チンピラがマッコールさんに絡んで追い出されて、あいつ許さねえってなって…てのは死亡フラグあるあるやし分かるんだけど、その後、襲いに行って返り討ちなのかなと思いきや、その帰りにあっという間に殺されちゃうという。

ボスのところも、夜明けの奇襲というのもまた。
次々と惨殺されるマフィアの構成員たち。
ラストのボスは、ドラッグをたくさん飲まされる。エグいのは、一応身体を開放して、死ぬ6分前から這いつくばって逃げようとするのを見守るように追うという。
鬼畜すぎるマッコールさん。。。

前の週にジョン・ウィックを観ていたから余計にマッコールさん速すぎってみえてしまった。

ただ、イコライザーはどちらかといえばマッコールさんの人情物語に重心がある。
悪人のバックストーリーに時間をかけず、善人の話の方に時間をかけるのもそういうことなのかな。悪いやつに時間割けるかいなという。

だから、マッコールさんが町の人との交流で解けていく時間も良かった。
しかも、今回は町の人たちがマッコールさんを守るところもあったしね(俺を撃て!と何人も声を出したところとか)。

前半のマッコールさんと町の人との交流や町の人たちが置かれている状況などの描写によって溜まりに溜まったものを最後の成敗がスカッと成立する、そういうカタルシスみたいなのがあってよかった。


しかも、今作はその間にCIAの女性職員エマ・コリンズ(ダコタ・ファニング)との関係も。

何かあるんだろうなと思ってたら、最後に、彼女をパートナーに選んだ理由が「かつてマッコールと同僚であり友人だったスーザンの娘」であることが明かされる。
 
大事な友人の子供が立派なエージェントとして成長するよう助言をしたりして導き、見守りながら協力するというのは、友人への恩返しをしてるかのようで、ジワっときました。


そして、そもそもの今回の事件の発端が、おそらく前作ではタクシー運転手をしていたから、その際に乗せたであろう老人の年金がたった1クリックですべて詐欺られてしまったことに対する行動だったてのも判明。
なるほど、それで冒頭のワイナリーか。
彼が取り返した『目的の品』は、その老人分のお金のみ。
その正確性も凄かった。
てか、わかるけど、やりすぎではw
や。まあそれだけ何人もの人々の人生の大切なものを奪ってるんやからコンセクエンスだとも言えるけど。


ただ、テロ組織と今回のマフィアと、その辺の絡みがイマイチ理解出来なかった。。

マフィアは地元の警察署長に協力させ、テロ組織に金やドラッグの取引をしていた、ということなのかな。
冒頭のワイナリーもこのマフィアと関係してたてこと??
それか、ワイナリーもマフィアも同じテロ組織に通じているということなのか??
ただ、テロ組織がどれなのかわからないままなのかな。
あのマフィアがあんなテロしてたの?
そんなテロみたいなふうには見えんかったけども。。

この辺謎のまま。
続編作ろうと思えば作れそう。

でも、最後の町の人たちと穏やかな表情で過ごすマッコールさんをみると、ほんとお疲れ様、ようやく安住の地が見つかったんやなぁと思えて。
あとはもう穏やかに幸せに暮らしてほしいと思ったからこれで終わっても良いんじゃないかなって思った。

デンゼル・ワシントン、ハマり役やったなぁー。
ゆかちん

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