このレビューはネタバレを含みます
今回はいつになくダークな雰囲気だが、それとは対照的なイタリアの美しい風景で中和されてなんとも旅情的。
異国情緒溢れる街自体が魅力的で、ロバート・マッコールの終の棲家としても相応しく戦い疲れた彼の心情に観ているこちら側も旅行気分で寄り添うことができる。
アクションは控えめで、というか主人公が強過ぎて彼の目の前で悪事が働かれたら次の場面ではもう悪者が死んでいるというくらいのテンポ感。
この点が前2作よりも足早になっていた為上映時間もそうだが映画自体が駆け足に感じてしまった。
とはいえ、マッコールが街に馴染んで街を好きになるまでの課程であったり、彼が疲れた心を癒やす穏やかな時間が流れる場面もあったりと雰囲気的には概ね満足。
マイ・ボディガード以来のダコタ・ファニングとの共演も胸熱。
デンゼル・ワシントンの彼女を見つめる目が優しいこと。
マフィア兄弟が全然大物感がせず巨悪を成敗するというスカッとした感覚は少ないが、それもこれもマッコールの本気が強過ぎるので敵うやつなんているのだろうかと。
マッコールさんにはいくらでもシリーズを続けてほしいのだが、ファイナルとは残念。
