たかしんぐ

イコライザー THE FINALのたかしんぐのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
4.0
デンゼル・ワシントン主演のイコライザーシリーズ最新作。
アメリカ版必殺仕事人的映画の最終作でもある。

過去作を観ずとも十分に楽しめるものの、過去作をおさらいすることでロバートはどういう存在なのかの解像度も高くなるし、最大限に本作を楽しめる要素もある。

イタリアのシチリア島のワイナリーに赴いたロバート。マフィアからとあるものを奪い返すため、マフィアのボスを仕留めるも、マフィアの子どもに油断してしまい、銃で撃たれ瀕死の重傷を負ってしまう。
なんとか命からがら逃げたロバートだったが、車の中で意識を失ってしまう。そこに田舎町の警察のジオがロバートを発見し、村医者であるエンゾの元に連れて行き、一命を取り止める。

銃創があること、荷物や車の中身を確認しなかったジオやエンゾに感謝し、療養するロバート。一方、CIAのエマ・コリンズにロバートはワイナリーで起こったことを報告する。

療養するロバートは自分の居る場所が「自分の居場所」ではないかと考え始め、村の人々との暮らしを大切に思い始める。しかし、その矢先にナポリを中心としたマフィアが村を荒らし始める。

今作はアクションシーンは少し少なめだった。
その代わりに、ストーリーを重視した作りになっていて、かなり感情移入をさせようとする描写が多かったように思えた。

特に村が荒らされるシーンなどはかなり悲惨に映っていたように感じた。だからこそ、ロバートの怒りが十分過ぎるぐらいにわかるし、その反動として制裁を加えようとする気持ちもわかるのだ。

だが、その制裁もシリーズ最新作にもなるとまさに超弩級のホラー映画を観ているようだった。おかしいかもしれないが、マフィア側に感情移入してしまい、かわいそう…という気持ちになるぐらいにロバートが恐すぎる…。
善良な市民を怒らせた罰はここまですごいことになるのか、とこっちがビビってしまう。

邦題にTHE FINALとサブタイトルがあるものの、ラストとはあまり思えない終わり方のように思えた。だからこそ、続編を作って欲しいと感じた。
ラストに伏線を回収するものの、回収していないものもあったので、そこから派生する物語を見てみたい。
たかしんぐ

たかしんぐ