冒頭から早くも『超人マッコール』『苦い余韻』のイコライザー節が炸裂。そして意外な顛末からは『あぁ、もう本当に今作で最後なんだな…』という悲哀と無情さが。
ここで負ってしまう（枷）が、その後『うわー、でも今のマッコールさん、果たして満足に戦えるのか…！？』と、サスペンスとして強く機能してくれていた…だけに、個人的には後半も影響を残したまま、苦戦するマッコールさんを観てみたかったかも。寄る年波への抵抗と相俟って、熱い・濃い展開にできそうだと思うんだけどなー…。
シリーズで初めてレイティングのかかったバイオレンス描写。これは決してサービス的な意味合いだけでなく、「悪人を悪人たらしめる所以」「マッコールさんの超越ぶりの、恐ろしさ」といった、作品のエッセンスとしっかり結びついていて、大変素晴らしかったです。
悪役が今回も、邪悪は邪悪なんだけど、やっぱり強くはなさそう…という点は、もう『そこは期待するポイントじゃねぇから！』と承知してしまえば。w クライマックスの、ほとんどホラー映画な見せ方とか楽しかったし。w
組織の「規模」に一瞬『えっ？ それはいくら何でもマッコールさんの手に余るのでは…？』と混乱させられ、そこから警察署長の説明台詞で「いや、悪いの全部コイツだから！ コイツだから！」と、訂正させる流れは…正直ちょいマイナスだったかも。
「ジョン・ウィック」と名残惜しい最終作が続いてしまい寂しい限りだけど、（もう一本くらい作ってほしい気持ちもあるはあるけど、）ひとまずこちらの制作陣、そしてデンゼル・マッコールさんにも、お疲れさまでした…。
