シリーズ第2作目に痺れまくってしまったため、ちょっと物足りなかった。三本目にして一番の異色作じゃないだろうか。最新作が一番異常な暴力の塊みたいな映画になってしまうという意味では『ランボー ラスト・ブラッド』を思い出す。好きです。
冒頭からかなり異常な状況に放り込まれるので、この映画はずっとこんな感じなんだな……という覚悟ができる。今回も例の如くもう早くやっちゃってくださいよマッコールさんみたいなド悪党が出てくるが、特に弟分は絵に描いたような小物でかなりいい存在感だった。最後の戦いの前でマッコールさんがレストランに「出現」し(マジでお化けみたいで怖い、土地を守りにきた亡霊みたい)、路上で悪党たちが襲われるのだが、今回はイタリアが舞台ということもあってマッコールさんの攻撃がかなりオカルトホラーみたいな雰囲気だった。急に車が動き出すところとか怪現象みたいだったもん。
期待していたものは観れたな!という感じではあったんですが一番の見どころはこれまで誰も触らなかったマッコールさんの厳正なティーパックの義(彼の抱える強迫症状でもある)がカフェのお姉さんによって「紅茶はイギリス人と老婆が飲むものよ」というすごい台詞と共に止められ、ドンッ!!とカプチーノが出されてしまう場面です。イタリアこえーよ。この映画で一番怖いシーンだったかもしれん。でもマッコールさんがやれやれって感じで対応してて流石でした。
あと、相変わらずデンゼル・ワシントンの演技がうますぎて、冒頭の子供に不意打ちで背中を撃たれてしまう場面、あれすごい変な動きしてて、うわーなんだーどこだー銃ダダダダってところ「どこから撃たれたかわからないような演技をするマッコールさんの演技をするデンゼル」だったよね?絶対あれ普通のマフィアが撃ってたら秒で反応して返り討ちにしてたと思う。