「悪」と対峙した時、見て見ぬふりをするのは選択肢の一つだしそれを選ぶのは貴方の自由だが、もし見過ごすことができないのなら立ち上がって自分のやれることをやれという姿勢が最後までブレないところが良かった。
Do the right thingってこういうこと。
ここで言う「悪」というのはマフィアやギャング、麻薬カルテルのような悪い組織だけではなく、大事な店を失った、お金が盗まれた、災害が起きたといった日々の悪い出来事も含まれている。
映画の中の架空の出来事ではなく、私や貴方の隣で起こりうること。
マッコールのように特殊な技能を身につけて闘えとかそういう話ではなく、傷ついた人(弱者)に何も言わずに寄り添うのも、話を聞いてあげるのも、そういったこと全部が正しいことなのだからそれをやれという話。
物語から伝わってくる優しさ。
人間の善性を信じ抜いたシリーズ最終作だった。
デンゼル・ワシントンは今作でもとても格好良く撮られていてそこもブレてないんだけど、人の命を奪う行為をエンタメとして消費しないところが凄く良かった。
マッコールが徹底的にこれまでの作品より更に怖く撮られているのはこういうのがあると思う。
テーマ曲が流れないのもそういうことなんじゃないかと考えている。
個人的ににはデンゼル・ワシントンとダコタ・ファニングが19年ぶりの再会&共演は想像していた以上に良かった……。
そして彼女のキャラクターがそういう設定だと分かった時、座席から飛び上がりそうでした。
全然予想していないところからジャブが来た。
ラストシーンで感極まりすぎて泣いてしまった。
安堵もあるのかもしれないが。
このシリーズを追いかけてきて本当に良かったし、これからもこのシリーズが好きであると胸を張って言えるのが嬉しかった。
一生愛していく。