MizueTakadaka

ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界のMizueTakadakaのレビュー・感想・評価

2.4
う〜ん…

1番気になるのは最近のディズニーで
よくやり玉にあがるポリコレの部分…

「バズ・ライトイヤー」でも
思ったんだけどポリコレ意識した
キャラクターとかが作品における
ノイズになってしまってるのだと思う

物語において、そう描かれる
必然性がなかったり
ポリコレを背負うキャラクターの
描き方が足りなくて
魅力がないのがいけないのだと思う

とりあえず配慮して出しました

というだけで終わってるのだろう…

主人公の息子がゲイとして
描かれてますけど、物語に
直接絡んでこない要素だし
相手の男の子との関係性も
描かれてないし
どちらも魅力的に描かれてなくて
全く応援したくならないカップル…

描くならちゃんと真っ向から描く
ということをして欲しいと思います

キャラクターに限らず
世界観とかデザイン面でも
あんまり魅力を
感じない作品でして
ポスターなんかでも、そもそも
引きが弱かった…

映画を見て
ストレンジワールドが
何故あんなにキモい世界なのかは
理解が出来ましたけど…
ターゲットとして
女の子は取り込めないよなぁ…とか
グッズ化されても欲しくないよなぁ…
なんてことを思いましてね…
ディズニーというブランドがなければ
映画館に足を運んでもらうこと自体が
難しいかな…と、そもそも思う

観たい!と思わせる要素が
あんまりなかったんだよね…

一応、私はインディ・ジョーンズ的な
冒険活劇を期待して観に行ったのですが
その点でも、なんだか物足りない…

というか
主人公とその父親との諍いが
見ていて不愉快で
そこにばかり時間が割かれるのが
嫌でした

親子関係というのがテーマになった
作品なのでしょうけれども
観客が娯楽として観たいものでは
ないような気がしました…

冒険活劇にするなら
少年ジャンプ的な仲間!友情!
みたいなほうがいいと思う…
その中での
ボーイズラブを扱えばよかったのにな

主人公が妻子持ち…というのも
わりとアニメーションとしては
チャレンジだと思いますし
それ自体は面白いと思うんだけど
ターゲットがチグハグというか
冒険ものとの親和性は低いような…

物語のオチ自体は
自分はとても面白いと思いました

エネルギー問題とか
世界は生きている…みたいな
とても現代的なテーマを
扱っているなぁ…と

でも、そこの大事なテーマの部分も
描き方は弱かったように思いました

エネルギーを活用して
便利になった社会の部分が
あまり描かれておらず
その生活を自分の手で壊す…
ということの重みを引き受ける
キャラがいなかったというかな…

1家族だけでは済まない問題の話なのに
家族愛の話として構成してしまうのが
そもそもテーマと合ってないような…

クライマックスでの
カタルシスがなかった…

あえてカタルシスを感じないように
描いたようなフシもあったけれども…

なーんか
いろんな点でチグハグな印象ばかりで
すっきりしない気持ちになる作品でした

いろんな面に配慮しつつも
どの面もどうも中途半端な描き方
作品として
それなりに破綻なくは成立してるとは
思うんだけど
エンタメ作品として成立してない

ポリコレ要素が強いが故に
そこに面白くなくなる責任を
押し付けられがちであると思うが…

そういう問題ではないような…

単純に多くの人が面白いと思う作品なら
ポリコレ部分はやり玉にも
上がらないだろう

まぁディズニーは
ポリコレを意識した作品作りに
チャレンジしていて
ここ何年も、それ自体が
作品作りの動機とはなっているけれども
ポリコレの扱い方自体が
まだ上手ではない…ようにも
思ったりはする…

映画の在り方なんかを考えさせられる
作品ではあるのは興味深いところだけど
そもそも見ようって人が
少なすぎて
語られる機会も少ないだろうな…
MizueTakadaka

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