Toro

ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界のToroのレビュー・感想・評価

3.0
最後まで観ると練られた世界観に唸る作品でありながらも、最後までテンションを維持し続けることが難しいと感じてしまった非常に歯がゆい作品。。!

うーん、劇場公開が伸び悩んだのもうなづけるといった感想。

冒険家である父と確執のあるサーチャークレイドは世界に電気をもたらした偉人である。その彼の元に昔の仲間が電気に危機が迫っていると告げ、世界を救う探検に出かける。

3世代に渡る親子関係の確執がメインテーマであるのだが、三者三様に端的に言うと非常にうざい性格設定がなされている。特にサーチャーの息子のイーサンの序盤の行動はとても嫌だ笑
映画の展開上仕方ないのかも知れないけど、ありえないよねその動きってのが辛い。

また、確執を描いているんだけど、なぜこうも浅いと感じてしまうのかという彼らのやりとりに終始辟易してしまう展開になっていたように思う。
たぶんこの3人誰にも共感できないから良くなかったのかなと。

あとは誤解を恐れず言えば、LGBTQへのあからさまな配慮がむしろ鼻につく演出だった。
なんだろうね、もっとさ、自然にできないものかしらね。どの層にとってもこれって望まれてないよね?っていう風に思えてしまった。

作品性にそれを『無理』に詰め込むことこそ、行き過ぎた配慮であり、無用なのではないかしら。。

ただ世界観については極上でまさかこの映画にガイア理論が当てはめられてるとは思いもよらず。現在の気候変動に対しての警鐘を軽く上乗せしている感が好みではあった。
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