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夜、鳥たちが啼くのmakoのレビュー・感想・評価

夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)
3.7
《夏の終わり、ふたつ屋根の下。歩きだせない二人。》
◎74点

原作は 佐藤泰志(『そこのみにて光輝く』『オーバーフェンス』)。函館ではなく関東近郊を舞台に描いた短編小説。
脚本は、同2作を手がけた高田亮。
監督は、城定秀夫。(『アルプススタンドのはしの方』『ビリーバーズ』)



自分を諦めきれない小説家(山田裕貴)と、愛を諦めかけたシングルマザー(松本まりか)。
いびつな「半同棲」生活がもたらす、仄かな光―。

〈主な登場人物〉
✤慎一(山田裕貴)…若くして小説家デビューするも、その後は鳴かず飛ばず。
✤裕子(松本まりか)…友人の元妻。息子のアキラを連れて、慎一の家にお世話になる。
✤文子(中村ゆり)…慎一と同居してた恋人。慎一の生活を支えていたが―。
✤邦博(カトウシンスケ)…裕子の元夫で、慎一の友人。

登場人物たちの行動に共感はあまりできないけど、彼らの憂鬱や焦燥感、諦めは共感できた。
ただ1人、邦博だけは許せん!笑
この人だけは共感できませんでした。

前半、慎一が文子への過剰な干渉と暴力的な所に引いてしまった💦
文子が出ていくのも無理ないなと思いました。
そんな慎一が、裕子とアキラを家に住まわせ、自分は別棟のプレハブ小屋で住むようになる。
慎一と裕子、欠けた想いをそれぞれ持った2人がアキラを通して交流していくうちに少しづつ距離が近まっていく。

淡々と展開していくけど、妙に引き込まれる。
2人のベッドシーン、城定監督だから上手い撮り方✨
松本さんの露出は多くなかったけど違和感なし。

面白いとまではいかなかったけど、悪くない。まあまあ良かったです。

エンドロールで原作者を知り、納得。『そこのみにて光輝く』は面白かったけど、『君の鳥はうたえる』『オーバーフェンス』(途中リタイア😅)はあまりハマらず。本作はその2作品寄りかなと思いました。でもその2作品よりは好み😊



観客 10人
劇場鑑賞 #30
2023 #32
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