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ファルコン・レイクのanneのネタバレレビュー・内容・結末

ファルコン・レイク(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

公開を何ヶ月も前から心待ちにしていました🥹公開初週、早速観てきました。
16mmフィルムで、ザラザラした質感の映像、とっっても好みだった。
私は結構前情報ありの状態で観に行ったけれど、この作品、ポスターなどから判断して前情報が全くないと青春!一夏の恋!キラキラ!みたいなイメージを持たれそう。
でも終始不穏な雰囲気が漂っていて、なんなら途中、これホラーだっけ?って思ったくらいだったので、そういうイメージを持って観に行った人は見事に裏切られると思う
この不穏で胸がザワザワする感覚、今年観た映画でいうと「アフターサン」にちょっと似ていたかなと感じた

バスティアンとクロエが抱いていた感情は、特定の相手への恋愛感情ではなく、思春期特有の異性への憧れのようなものだったように感じた
少し背伸びしたくて強がってみたり、相手の気をひきたくて傷つけてしまったり。
誰もが思春期に経験するような感情が描かれていて少し共感したり恥ずかしさを感じたりしながら観ていたけれど、ラストで一気に落とされた
幽霊の出る湖とか、昔溺れかけたエピソードとか、全てラストへの伏線になっているんだな(だからなんとなくラストこうなるんだろうな〜とは想像していたけれど)

「幽霊を感じる」というクロエだったけれど、ラストでバスティアンの声が届いていないのが悲しい
「ずっと1人で孤独なのが1番怖い」と言っていたクロエだけど、「幽霊がいる」と答えたバスティアン。最後バスティアンは幽霊になって、クロエに寄り添い続けるのかな。
切ない余韻の残る映画だった。
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