幽霊がいるという湖で、ひと夏を共に過ごすことになる13歳の少年と16歳の少女。
揺れるお年頃。縮まらない3歳差の違い、大人になりたい気持ちと大人になることへの恐怖を少ない登場人物で描いた作品。16ミリフィルムが醸し出すどこか寓話のようにノスタルジックな映像が印象的。
終始、不穏で死の匂いがつきまとう。森の中にいる時の不安感や幽霊が出そうという恐怖感はどこかで見覚えのある懐かしさ。
性が芽生える微妙な年頃の2人の吸引力は強い。
少年が見栄を張ってついた嘘がまねく不幸だった。少年にとっては湖に入ることが大人への通過儀礼みたいなもので、彼女に近づきたいというピュアな行動は子供そのもの。3歳は埋められない年齢差だったんだろうな。残酷な青春作品。女優シャルロット・ル・ボンの監督デビュー作。